癖がつく5つの理由
気づかないうちに身につけてしまった「無意識の癖」が原因。体だけでなく、食や思考の癖が悩みの原因になっていることがあります。
私たちは、何も知らないで生まれてきます。それなのに、なぜ癖がついてしまうのでしょうか?
目次
- ○ 親・家族の影響
- ○ 学校、職場、結婚相手の影響
- ○ 怪我、病気の影響
- ○ 地域の影響
- ○ 時代の影響
親・家族の影響
オギャーと生まれてから、寝返り、ハイハイ、つかまり立ち、よちよち歩き、と少しずつ覚えていきますよね。
親は子供が歩けただけで、嬉しくてたまりません。「正しい歩き方」を教えようと思う親はほとんどいないのではないでしょうか?
先日、地下鉄の駅から坂道を歩いて行くお父さんと3歳ぐらいの小さな子供を後ろから見ていました。
男の子の歩き方を見ると、かなりの内また。足先が内側を向いています。
「こんな小さな子でも歩き方にもう癖がある」と思い、ふと隣のお父さんを見ると全く同じ歩き方をしていました。
こんな風に、歩き方だけでなく、立ち方、声の出し方、話し方、呼吸のし方、食べ方、歯の磨き方、顔の洗い方・・・、起きてから寝るまで、そばにいた大人のマネをして成長します。
とりあえず、生きるために、身近な大人を見本とするしかないのです。その大人たちが、強い癖を持っていたとしても、だれとも比較せず、だれにも注意されず、疑問ももたなければ、自分の「癖」に気づくことはありません。
体型、骨格などは遺伝の影響が大きいですが、歩き方、立ち方など「見てまねる」ことで癖がつくものは、後天的なものです。
学校、職場、結婚相手の影響
成長し、学校へ通い出すと、友達の影響を強く受けます。
人と比較するようになります。家では何も疑問を持たなかったのに、友達との違いに困惑します。
せっかく、親が正しいことを教えても、友達の影響で「悪い癖」がついてしまうこともあります。
仕事を始めると、今度はそれぞれの業界での「当たり前」の癖を身につけていきます。他の仕事をしている人から見ると、「不思議」なことでも、その業界の中にどっぷりつかっていると、わからなくなってしまう。
結婚すると、今度はお互いの家族の中の「当たり前」の癖に仰天することがありますよね。どっちが正しいか、どっちか普通か、でもめることもあります。そのうち、折り合いがつき、相手に合わせて「癖」を身につけることになります。
怪我、病気の影響
骨折、捻挫、病気の手術などで体の一部をかばうことが癖になることがあります。
右脚を骨折し、使わないようにするために、左脚への負担が大きくなり、完治してもその癖がなくならない。無意識に左足に体重をのせてしまう。
手術したところが治っても、かばうように背中を丸めてしまう癖がとれない。
など、怪我や病気がきっかけとなり、体のバランスをくずすような癖がついて、痛みがでることもありますね。
地域の影響
地域によっても、「当たり前」のことが違います。
家族単位でも違うのですから、県や地域、国によっても全然違います。
日本では、キチンと膝をそろえて座ることが良い、きれいに見えると言われますが、欧米では脚を組み、椅子にどさっともたれかかるのが、余裕があるように見えるのか、面接の場面でもそんな座り方をする人がいるようです。
以前、アメリカの航空会社を利用した時に、トイレと間違えて、キッチンのカーテンをあけたら、カウンターの上に脚を組んで座っていたキャビンアテンダントたちを見て、ギョッとしました。日本の航空会社ではありえません。
時代の影響
時代の影響も大きいですね。
電車の中で、女子高生が膝を開いて座るようになったのはいつからでしょうか?今は、学校で、姿勢を正して座るよう指導することも難しくなってしまいました。
姿勢を正しくするのは、見た目の問題だけでなく、視力、内臓、筋膜、筋肉、血流、脳の働きなど、様々に影響しますが、それを伝えることも難しい時代になりました。
癖がつく主な5つの理由をあげてみました。それ以外にも、忘れているような小さな出来事がきっかけで、考え方の癖がついたり、ストレス解消のために甘いものを食べていたら、ストレスがなくなっても続けていたり。
では、正しい習慣とはなんだろう?と疑問に思った方は、「正しい習慣とは」をご覧ください。