縄文杉トレッキング 歩く準備と体ケア
屋久島行きを決めたのは1ヶ月半前。歩くトレーニングが必要だと気づいたのは、旅行の1ヶ月前。
ガイドさんによると、2〜3ヶ月前から始めてほしいとのこと。そして、5階までの階段を休めず歩ける体力は最低必要だと。
Youtubeで見た経験者の動画では「甘かった!思った以上にきつい!」というコメントばかり。
私が個人レッスンをした人の中に、四国の金比羅さんへ行き、20代の娘と長い階段を一緒に駆け上がったら、膝を痛め、その後3年も痛みに悩み、外出もできなくなった。病院で見放されてしまったので、なんとかしたいと相談されたことがありました。
若い時とは体が違ってきています。でも、準備と体のケアで年齢はカバーできる!と信じています。
そして、縄文杉を見て、無地に完歩できました!さらに、筋肉痛も最小限、疲労感もなく、翌日のレッスンもいつも通りできました。体のケアの方法を知っていると、人生はこんなに楽しめるんだと実感しました。
いつか屋久島の縄文杉を見たい!と思っている人、屋久島には行けないけれど、トレッキングやハイキングに興味がある人、50代から何か運動を始めたいという方にもご参考になれば嬉しいです。
目次
- ○ 歩くトレーニング計画
- ・長く歩ける体づくり
- ・脚の動きの観察
- ・登山道を登れる筋力づくり
- ・登りやすい足首
- ○ トレッキング中の体ケア
- ○ トレッキング後にすること
- ○ まとめ
歩くトレーニング計画
このトレッキングが原因で、その後ずっと膝が痛い、股関節痛い、ということがないように、トレーニングを計画を立てて進めていきましょう。!
長く歩ける体づくり
ガイドさんも言っていましたが、2〜3ヶ月ぐらい前から、歩くトレーニングを始めましょう。朝の足のケアをしてから歩く習慣を!
私はトレーニングする必要があるのに気づいたのが遅くて、1ヶ月前からトレーニングスタート。1日1万歩ぐらいを数日歩いたら、ふくらはぎが長時間つったり、膝の古傷が痛んだり、足裏が痛くなったり。脚のお手入れをしていても、急な脚への負担は疲労をためてしまうようです。
脚に痛みが出た時はしばらく中止します。痛みがあるまま歩いてはいけません。どこに痛みがあるのか、何をした時に痛みがでるのかを確認し、セルフケアしましょう。
改善してから1〜2日おきぐらいに歩き、距離を伸ばします。1時間半ぐらい=約2万歩 歩き続けられれば、縄文杉まで往復できると思います。
旅行中に毎日2万歩あるくことはありましたが、お店に立ち寄ったり、カフェで休んだりしての2万歩と、連続して歩く2万歩とは違います。
旅行の1週間前からは、長く歩くのをやめ、脚の筋肉が疲労しないようにしておきます。
脚の動きの観察
歩くトレーニングをしていると、足裏やふくらはぎ、脚の付け根、そけい部、お尻や腰が痛くなるかもしれません。片足だけ痛くなることもあります。
長く生きている間に、無意識に歩き方の癖ができています。「歩き方が変だよ」と言われ出したら、かなり癖がある状態です。
こんな観察をしてみてください。
足の裏のどこで着地しているのか
指に力が入っていないか
指が浮いたまま歩いていないか
膝は伸びているのか
足先が外(内)を向いていないか
膝は正面を向いているか
体が左右にぶれていないか
腕はふれているか
10時間という長い時間を、歩き方の癖がある状態で歩いていると、どこかに負担がかかり痛みがでてきます。4万歩あるくということは、4万回同じ動作をするということです。脚の一部にずっと負担がかかり、怪我の原因になります。
やっと縄文杉が見えたとしても、痛みがある状態での帰り道は、想像以上に辛いと思います。
私は30代のころ、歩く時にフラフラして、いつも疲れていました。体のことを学んで、今はあの頃よりずっと体が軽くて長く歩けます。担当させてもらった大学の公開講座でも「歩き方の癖がわかった」「脚が軽くなった」「脚がすっきりした」など、ご感想をたくさんいただきました。
みなさんも、簡単なお手入れと歩き方の癖を改善して、縄文杉トレッキングにも挑戦してみてください。
登山道を登れる筋力づくり
ガイドさんは、5階ぐらいまで休まずに階段が登れるぐらいの体力は必要と言っていました。
後半の2.5kmを登り始める時、「こんなに険しいの?」「こんなところを登って大丈夫?」という場所を登っていきます。息がハーハーと弾み、心臓はバクバクです。
岩をつかんで支えにして脚を持ち上げたり、木の根っこの階段を登ったり、ずっと登りが続いたり。腿やお尻の筋肉がパンパンになってきます。体を持ち上げる時に、お尻の筋肉がものすごく使われます。
近くに里山や低山があれば、登り続ける練習をしましょう。なければ、階段を休まず登れるように練習します。私は、千種区の里山の森の中を歩きました。
登りやすい足首
私は子供の頃から足首が固くて、両足をそろえて膝を閉じてしゃがむことができません。
でも、登山をする時に、足首の関節の可動域が広いと脚に負担がかかりにくいと聞き、しゃがめる足首のコンディショニングをしました。
登りで斜めになった地面に足裏を置くと、足首が硬い人はかかとが浮いてしまいます。その分ふくらはぎが引き延ばされ負担がかかったり、体が前に倒れにくくなり前進しにくくなります。足首が柔軟な人は、地面に足裏がフィットして、登りやすくなります。
きちんとしゃがめるようにするコンディショニングを、お風呂上がりの体が温まっている時に続けていたら、短時間ですが両足、両膝をそろえてしゃがめるようになりました。これも、疲労をあまり感じなかった理由かなと思います。
トレッキング中の体ケア
縄文杉トレッキングでは、トイレ休憩10分程度とランチ休憩、帰り道のティータイム以外は、長い休憩は取れません。長く休むと歩けなくなるからと、暗くなる前に帰らなければいけないからだと思います。
休憩の時に私がやったことは
・脚をのばして固くなった筋肉を押しながら脚をクルクル
・ふくらはぎをマッサージ
・靴をぬいで足指と足の甲の骨をほぐす
・足首をまわす
私以外は、靴を脱いでこんなことをしている人がいないので、ガイドさんが「脚が痛いの?」と心配してくれました。逆に、脚を痛めないためにやっていました。
植物や集落の跡地、出会った動物の説明をするために、立ちどまった時には、話を聞きながら、立ったまま脚のコンディショニングをしました。お尻をトントン(バンバン)叩いてほぐしました。
ほんの1分コンディショングをするだけで、脚が回復し、歩きやすくなってきます。この繰り返しで、脚に痛みがでなかったのだと思います。お尻の筋肉はなかなか回復しにくかったです。
縄文杉にもう少しで辿り着くという頃には、階段を登る時に太ももに痛みが出るような感じで限界を超えていました。ふくらはぎはパンパンに張って、いつ脚がつってもおかしくない状態。
でも、コンディショニングをしていたことで、他のツアーメンバーはあきらめた縄文杉の北側の高いところにある展望台まで階段を登ることができました。
縄文杉を見て少し降りてきた場所でランチ。早く食べてから、靴を脱いで、しっかりコンディショニングとマッサージをし、後半に備えました。
トレッキング後にすること
ランチの時の脚の手入れと、ティータイムの時のお手入れをしっかりしたので、帰りのトロッコ道では、筋肉痛はあるものの、脚は軽く感じました。
なだらかに下っているトロッコ道は楽に歩けましたが、宿に着いて部屋までの階段を上がろうとしたら、脚が持ち上がらず、太ももとお尻の疲労がすごいことに気づきました。そして、腰もこっていました。
すぐに、部屋で仰向けになって膝をそろえて立てて、左右にゆらゆらする腰のコンディショニングや、脚のコンディショニング、フットケアをしたら、ずいぶん楽になり、外出して夕食を食べにいけました。
宿に戻って温泉の中で、脚と腰とお尻、二の腕(ストックを使っていたので)の筋肉をほぐすと、また少し楽になりました。
お尻とそけい部の痛みはかなりひどく、念入りにケアをしました。どちらも脚を持ち上げて登る時に使う筋肉です。お尻と腰には持参した湿布を貼って寝たら、翌朝かなり改善していました。
寝る前には、オリンピック選手も使っているアロマオイルでいつもより念入りにマッサージして寝ました。皮膚から成分が浸透し、筋肉を整えてくれます。
姿勢美ヨガレッスンでは毎回3種類のオイルの中から目的に合うものを選んでもらっています。筋肉疲労を取るもの、デトックス効果のあるもの、冷えを改善するもの。今回は冷えを改善するオイルのミニボトルを持っていきました。オイルは筋肉を整えてくれます。
まとめ
縄文杉に会えた!という達成感と安心感で、ビールを飲んで、お腹いっぱい夕食を食べたいと思いましたが、自宅に戻ってからにしよう!と我慢。
疲れているのは、筋肉だけではありません。内臓も疲労しています。体の修復にエネルギーを使うので、暴飲暴食で消化にエネルギーを使うと負担になります。
筋肉痛になっても暴飲暴食をしても、すぐに回復した20代の時とは違うことを自覚しましょう。
しっかりした準備と体への知識とお手入れで、50代の年齢分はカバーできます!
無謀な若者よりもずっと、しなやかに賢く楽しめます。
人生はまだ半分残っています。できるだけ長く「いい調子」を保って、できるだけ長く人生を楽しみましょう!そのお手伝いができたら嬉しいです!