歳をとることは不安?年齢を重ねるほど姿勢が大切!
日本では特に、女性が歳をとると魅力を失い、居場所がなくなってくるような気がします。
ヨーロッパでは、年齢を重ねた女性を大切にしてくれたり、尊敬の眼差しで見てくれるようです。
もちろん、ただ「歳をとった女性」を大切にしてくれるのではなく、年齢を重ねても「キレイでいようという努力」や「健康に気をつけ自立していること」「経験を重ねて人間的に成長していること」「年齢を重ねても新しいことに挑戦している」「いつも学ぼうとしていて謙虚である」など、尊敬できる人を大切にしてくれるのだと思います。
目次
- ○ 姿勢美=キレイでいようとする努力
- ・カルメン=デロリフィチェさんを見て
- ○ 姿勢美=脚がキレイで健康
- ・美脚になり旅行が楽しい!
- ・美脚になり、ダイエットが不要!
- ○ 姿勢美は、健康年齢を伸ばす
- ・姿勢美=美脚=痛みのない脚
- ・姿勢美=胃の不調を改善
- ・姿勢美=腸の不調改善
- ・姿勢美=ミトコンドリアを増やす
- ○ まとめ
姿勢美=キレイでいようとする努力
私は、30代ぐらいから、お腹や背中、二の腕などもったりとした脂肪がつき、鏡に映る自分の姿を見て、「おばさんになったな〜」と思っていました。
ある日、地下鉄の駅の出口を出ると、そこに白髪でジーンズにシャツを着たかっこいい女性が立っていました。背筋がピンと伸び、立ち姿が美しい。「歳をとっても、姿勢がいいとジーンズでもかっこいいと思うんだ」と発見!
なんでも「歳のせい」にしているまわりの大人たちを見て、「歳をとる=残念なこと」と思っていました。
カルメン=デロリフィチェさんを見て
その後、テレビで「カルメン デロリフィチェ」さんを見て、「70代(当時)でも、こんなにキレイでいられるんだ」とビックリ。
10年以上前だったと思います。「ニューヨークに70代で現役のモデルがいる!」という番組で、日本の芸人さんが、カルメンさんのご自宅を訪問していました。
立ち姿勢も、座る姿勢も美しく、チラッと見えた、お腹は腹筋が割れていました。「70代で腹筋が割れている!」衝撃でした。
30代で「おばさんになった」なんて言っていられない。歳をとることは、残念なことではない。もちろん、モデルさんなんだから、ベースが違うけれども、努力次第なんだと、ワクワクしました。
シワはあっても、姿勢がきれいで笑顔が素敵だと、年齢は関係なくきれいに見える。歳をとることに、不安を感じていたのに、とても元気をいただきました。
姿勢美=脚がキレイで健康
姿勢がキレイに見えるのは、背筋が伸びているだけではありません。
背筋がピンとしていても、膝が曲がっていたり、内股だたり、ガニ股だったりしたら、とてもキレイにはみえません。
脚がそういう状態だと、上半身にも影響するので、背筋ものびないと思います。
美脚になり旅行が楽しい!
姿勢がキレイで、脚が本来の人間の骨の並びになると美脚に見えます。
そして、歩くのが楽で、歩いても疲れない、
だから、旅行も楽しい!
姿勢が悪かった20代のころは、ショッピングにいった翌日は、疲れてぐったりしていましたが、50代になって台湾に行ったときには、毎日2万歩以上歩いても、全くつかれませんでした。
美脚になり、ダイエットが不要!
姿勢が良くなり、脚の骨が本来の位置に戻り、美脚になり、歩くのが楽しくなると、どんどん歩きたくなります。
そして、姿勢がいいと、お腹に自然に力が入ります。私のレッスンでは、呼吸を大切にします。呼吸でウエストが細くなります。
自然にお腹がひきしまる呼吸をしながら、どんどん歩くことで、健康的に体がひきしまっていきます。
私は、「やせている=キレイ」だとは思っていません。その人に合った肉付きで、「姿勢がキレイ」であれば、健康的で美しいと思います。
姿勢美は、健康年齢を伸ばす
姿勢がいい人を見ると、健康そうだなぁという印象を持ちます。姿勢が悪いと、どこか悪いのかな?と思いませんか?
体全体に筋膜がはりめぐらされています。筋膜以外のものを取り除いて、筋膜だけを残すと人の形になるほど、筋膜は体全体に広がっています。
姿勢がいい=本来の骨の並びになっている
姿勢が悪い=骨の位置がずれていて、筋膜が引っ張られている
姿勢が悪い状態が続くと、筋膜はその状態を維持しようとします。一部の筋膜は常に引っ張られ、一部の筋膜はぐしゃっとなっている。
筋膜は筋肉のまわりや間だけでなく、内臓のまわりにもありますので、姿勢の悪さ=体調不良というイメージをもってしまうのは、自然かもしれません。
姿勢美=美脚=痛みのない脚
「歳をとりたくない」「歳を取るのが不安」と思う一つの理由は、「脚の痛み」ではないでしょうか?
まわりのお年寄りたちが
「膝が痛い」「股関節が痛い」
「ガニ股」「膝曲がり」「外反母趾」
と悩んでいて、杖をついて歩いたり、押しぐるまに寄りかかって歩いたりしているのを見ると、不安になりますね。
若い時から身につけた「脚の動かし方」の癖が、長年の間に骨の並びを変えてしまい、痛みや変形を起こします。
自分の「脚の動かし方の癖」に気付いて、正しい知識を身につければ、脚の痛みに悩まされずに済みます。
80歳を超えた、私の母と義母は、脚の痛みはありません。まわりの友達が、膝の痛みで悩んでいる中、「姿勢がいいね」「脚痛くないの?」と言われるそうです。
姿勢美=胃の不調を改善
猫背になると何がいけないか?
見た目だけの問題ではありません。
80代の友人のお母さんの話ですが、背中がかなり曲がってしまい、食べ物を食べると胃のところで詰まって、食べられなくなってしまったそうです。
それを聞いて、少し背中が曲がってきた母と義母にハーフストレッチポールを買って送り、「毎日3分でいいからこの上で寝てね」と伝えました。
初めは、まっすぐなポールの上に寝ることもままならなかった二人が、「ポールに乗るのが習慣になった。気持ちいい」というようになりました。そのおかげで、姿勢がよくなり、まわりから褒められるようになりました。
そして、寝転んで腕を頭の上にあげると、手が床につかなかったのに、つくようになりました。70代中頃のことです。「年齢って関係ないな」と思いました。
親や家族はなかなかアドバイスを聞いてくれませんが、3分ポールに乗る、という簡単な事のおかげで、胃の不調を予防出来たのではないかと思います。
姿勢美=腸の不調改善
背中が丸まっていると、お腹を圧迫します。圧迫すると、血流もリンパの流れも悪くなり、腸の動きも悪くなり、便秘になります。
逆に、腸の病気を持っていると、守ろうとして腰が丸まります。腸の不調を運動や食の改善、呼吸、メンタルを整えるなどでよくしていくと、姿勢もよくなります。
腸の難病を患っていた家族のおへそを見ると、いつも左に片寄っていました。
筋膜は、筋肉の間やまわりだけでなく、内臓にもくっついています。姿勢をよくすることで、内臓の不調が改善されていくのは、筋膜の影響もあると思います。
高齢の方の悩みの上位にはいつも「便秘」があります。姿勢改善をして、腸の調子をよくしていきたいものです。
姿勢美=ミトコンドリアを増やす
ミトコンドリアは、生命活動に必要なエネルギーをつくるところ。ミトコンドリアが増えると、元気で若々しくなる。逆にミトコンドリアの働きが悪くなると体が弱くなる。
そのミトコンドリアが多く存在する筋肉は、背中や脚にあります。呼吸をするときに使う腹横筋にあるとも言われます。
腹式呼吸をしっかりして、背筋を伸ばす、よく歩くとミトコンドリアが増えるようです。
やはり、姿勢がいいのは、健康で生き生きと暮らせる条件の一つです。
まとめ
年齢を重ねるほど、姿勢をキレイにする必要があります。
見た目だけでなく、胃腸や脚、膝、腰、そのほかの体の不調を予防・改善するからです。
若い時には、若さでなんとか調整できていたものが、長年の癖で骨まで変形してしまうと、もう戻らなくなってしまいます。
キレイでいよう、健康でいよういう努力は姿勢に現れます。姿勢をキレイにしようとすると、自然に健康美になっていきます。
激しい運動をするのではなく、姿勢をキレイにしようという頑張らない努力が、歳を重ねるにつれて必要になってきます。
オランダに数ヶ月滞在していた時に、真っ赤なコートに真っ赤な口紅をした白髪の女性がドアのところに立つと、若い男性が、サッとドアをあけて彼女を通していました。彼女は、ニッコリ笑って、ありがとうと言って、しゃんとした背中で、颯爽と歩いていきました。
そんな風に歳をとりたいなぁ、と思いました。